通学定期乗車券の発売条件

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通学定期乗車券の発売条件について記述する。

通学定期乗車券は、割引率が高く、発売対象者も限定されている。「通学定期券」と略して呼ばれることが多い。

発売にあたっては、以下のとおり条件がある。なお、ここでは一般的なJR、民鉄について記述するが、鉄道会社によって取り扱いは異なるので、購入の際は利用する会社に必ず確認すること。

発売対象者
指定された学校の生徒、児童、学生が対象。通学定期乗車券発売対象の学校を指定学校と呼ぶ。

指定学校とは概ね国公立、私立の小学校、中学校、高等学校、大学等である。一部の予備校も対象であるが、年間授業時間数などに基準が設けられている。そのため、予備校生の場合、授業時間数によって通学定期乗車券を購入できる学生とできない学生が存在する。一定の授業時間に満たなければ購入はできないので、授業時間が少ないと通学定期券は購入できない。

また、公立小学校の場合、基本的に地元の学区内からの通学が原則であり、交通機関を利用する必要性がなければ通学証明書を発行しない。(用件を満たさないので発行が認められない)また、転居等で越境通学する児童、生徒がいたとしても学校は通学証明書を発行することができず通学定期乗車券の購入は不可である。その場合、通勤定期券や回数券などで通学することになる。 稀に、自治体の都合で学校の統廃合により、児童が交通機関を利用して通学することもある。この場合、自治体が通学定期券を学校単位で一括購入するので、個別に通学証明を発行しないで事業者から定期券を購入後、児童に配布する。


指定学校の認定
通常はJRグループによる認定。「指定学校」の認定を受けたい場合、最寄のJRグループ各社に問い合わせる。

民鉄各社では、JRの認定を受ければそのまま「指定学校」として取り扱ってもらえることが多い。(民鉄各社へ個別には申請しなくてよいことが多い。)

一部の鉄道会社(公営に多い)はJRとは別に独自の認定をしている。したがって、JRの認定さえ受ければ全国どこでも通学定期券が買えるというわけではない。独自の認定をしている社に対しては、個別に申請が必要である。

また、認定条件は鉄道事業者によって異なるので、ある鉄道事業者では「指定学校」の認定を受けられたが、別の鉄道事業者では認定が受けられなかったというケースもよくある。大学、高校などではまず無いが、一部の専門学校でそういった事例がある。

「指定学校」の認定を受けたい場合、年間授業時間数、授業内容などの資料を揃えて申請が必要である。詳しくは、認定を受けたい鉄道会社(JRなど)に問い合わせること。


発売(購入)に必要な証明書
通学定期券の購入には、下記の証明書が必要である。

JRの場合、旅客営業規則第170条に規定されている。

証明書(学生証)
通学定期乗車券購入兼用の証明書(学生証)
学校によって、学生証の様式は異なり、1.の様式または2.の様式のどちらかになっている。


1.には通学区間や自宅・学校最寄り駅の記載がないためこの証明書(学生証)だけでは購入はできない。他に通学区間等を記載した通学証明書が必要である。

2.には通学区間が記載されており、定期券を発行したときに鉄道会社の係員が証明のゴム印を押す欄も設けられており、そのまま通学証明書としても使えるような様式になっている。

よく生徒手帳で買えると勘違いしている者がいるが、誤りである。生徒手帳だけでは購入できない。ただし、生徒手帳が前述2.の通学定期乗車券購入兼用の証明書と一体化している場合、そのような学校の生徒が「生徒手帳で買える」と思い込んでいることもある。もちろん、生徒手帳で買えるわけではなく、通学定期乗車券購入兼用の証明書の効力で買えているのであることはいうまでもない。

指定学校になっていない学習塾、一部の専門学校、海外の学校法人などは通学定期乗車券は購入できない。それらの学校が発行した「通学証明書」や「学生証」と称する証明書を定期券発売窓口に持参しても定期乗車券の購入に関しては無効である。

そういった学校の中には、鉄道会社の規則で定められた様式と全く同じスタイルで「通学証明書」を発行しているところがある。もちろん、「指定学校」になっていないのであるから、「通学定期券」は購入できない。

証明書の様式が規則と同じスタイルだからといって通学定期乗車券の購入(発売)ができるわけではないことはいうまでもない。

発売区間
定期乗車券の通学定期乗車券の項にもある通り、自宅(下宿などの現住所)の最寄駅から学校が指定する最寄駅までを結ぶ最短経路での発売となる。

ただし、最寄駅・最短経路についての厳密な定義はされておらず、常識を逸脱しない範囲内であれば認められやすい。例えば複数の駅が利用可能な地域で最寄ではない駅を利用した方が利便性が高い場合(安い、本数が多い、1社もしくは1本で目的地にアクセス出来るなど)であれば認められる傾向にある。

同様に、厳密に最短・最寄であるためにわざわざ複数の社局線のほぼ無駄な使用を強いるということはまず考えられない。


実習用通学定期乗車券
学生が、実習のために学校以外の場所に通う場合に発売される。

看護学校(病院で実習を行う)、福祉系専門学校(介護施設等で実習を行う)などが多い。

但し、クラブ活動のために通うケースの場合は、卒業に必要な単位ではないので、通学定期券の発売対象外である。したがって、ここでいう「実習」には該当しない。

発売条件
学校自体が「指定学校」となっていること。
その実習が「卒業のために必須の単位」となっていること。
実習先から報酬(賃金)を受け取らないこと。(もし受け取っていれば通勤である)
以上の条件を全て満たしていないとならない。そのほかにもいろいろ条件があり、条件の内容も鉄道会社ごとに異なるので、各自で問い合わせされたい。

手続き
「実習用通学定期乗車券」はいきなり駅に行っても購入できない。事前に鉄道会社に申請をする。早めの申請が推奨されるが、購入希望時期の2ヶ月前ぐらいまでに申請しておけばよいだろう。直前の申請だと、間に合わない場合がある。その場合、購入できるまでは普通に切符を買って通うことになる。

なお、申請は学生自身が行うことができず、学校の事務所が行う。したがって、そういった事務手続きにかかる日数を見込んで、早めの申請が推奨されるのである。

複数の鉄道会社にまたがって通学する場合、全社に申請をする。

全ての鉄道会社にこうした制度があるわけではないので、不明点がある場合は個別に問い合わせること。


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